コピルアクはジャコウネコの排泄物でしたが
他にもそっち系の豆があったりします。
今回はゾウさんの食べたコーヒー豆
「ブラック・アイボリー・コーヒー」と呼ばれるタイ産のコーヒーです。
ブラック・アイボリー・コーヒーの製造プロセス
ブラック・アイボリー・コーヒーは、タイに生息するアジアゾウが食べたコーヒーチェリーを使って作られます。
ゾウの消化プロセスを経て排泄されたコーヒー豆を手作業で回収し洗浄、乾燥、焙煎して仕上げます。
ゾウの胃の中でコーヒー豆が消化酵素と混ざることで、苦味が減少し
まろやかな風味が引き出されるとされています。
このプロセスは、「コピ・ルアク」と似ていますが、ゾウの体内での発酵と酵素分解がより緩やかで
スロークッカー(長時間かけて煮込む調理器具)のような機能を果たすと言われています。
ゾウが一緒に食べたハーブや果物と一緒に、コーヒー豆がマリネのように漬けこまれる事で複雑な風味を生み出すとされています。
また、ゾウの食べ物や消化の過程が豆に独特の風味をもたらすことから
非常に高価で希少なコーヒーとして認識されています。
風味の特徴
ブラック・アイボリー・コーヒーの風味は、以下のような特徴が挙げられます。
- 非常に滑らかで、苦味が少ない
- チョコレートやナッツ、レッドベリーのような甘い香り
- フルーティで複雑な後味
- 極めてまろやかな口当たり
ゾウの消化によって、コーヒーの中に含まれるタンニンなどの苦味の元が分解されるため
従来のコーヒーよりも苦味が抑えられ、豊かな風味が引き出されるとされています。
価格
ブラック・アイボリー・コーヒーは、世界で最も高価なコーヒーの一つで
1キログラムあたり1000ドル(約15万円)を超えることもあります。
これは、手間のかかる生産プロセスや、コーヒー豆の生産量が非常に限られているためです。
ゾウ1頭が食べたチェリーから回収できるコーヒー豆は非常に少なく、多くのチェリーが消化の過程で失われます。
このため、生産量は非常に少なく、年間で数百キログラム程度しか生産されないことが高価な理由です。
倫理的・持続可能性の考慮
ブラック・アイボリー・コーヒーは、コピ・ルアクと同様に
動物を利用する生産方法であるため、倫理的な問題が取り上げられることがあります。
しかし、ブラック・アイボリー・コーヒーは、ゾウを虐待せず
保護活動の一環として飼育されているゾウを用いることが強調されています。
また、このプロジェクトは、タイのゾウ保護プログラムに資金を提供する一環として
行われており、地元の経済や環境保護に貢献しているとされています。
まとめ
ブラック・アイボリー・コーヒーは、ゾウによる特別な発酵プロセスを経て生まれる
希少で高価なコーヒーです。
その製造過程や風味は非常にユニークであり、限られた地域と量でしか生産されないため
世界で最も高価なコーヒーとして知られています。
消費者がコーヒーを選ぶ際には、その希少性や風味だけでなく、持続可能性や倫理的な観点からの評価も重要になっています。
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