コーヒー

コーヒーの精製方法の違い 発酵の観点から12種類まとめてみました

コーヒーの味の違いは精製方法でも変わってきます。

やみくもにたくさんコーヒーを飲んだからといって違いがわかるようになるわけではありません。

国・産地・精製方法・グレードなど意識しながら飲む事が大切です!

本日は色々ある精製方法を整理してみました。

どこかのコーヒー屋さんでこの表記を見つけたら是非試しに飲んでみて下さい!

だんだんと違いがわかるようになりますよ!

わたくし現地には行ったことがなく、画像も持ち合わせがありませんでしたので読みにくくなっているかと思います。

全日本コーヒー協会のホームページにわかりやすい動画がありますので一度見てもらえればイメージしやすくなると思います。

全日本コーヒー協会のHP

 

精製とは

収穫されたコーヒーの実からコーヒー豆=種子の部分を取り出す作業をいいます。

簡単に言えばコーヒーの実の中から種をとりだして乾燥させる工程です。

一般的に、1kgのコーヒー豆(種子)を得るのに、約5kgくらいコーヒーの実が必要になるそうです。

コーヒーの精製方法は、主にどの段階で乾燥させるかの違いにより、いくつかの種類に分かれます。

そしてその乾燥のタイミングの違いから「発酵」にも違いが生じ、それが色々な風味となって現れます。

コーヒー豆の精製には実は「発酵」が一つキーワードになります。

先に主な発酵の種類をCHECKしてから各精製方法をみていこうと思います!

・細菌による発酵

発酵食品をつくる細菌の代表例が、ヨーグルトなどに用いられる「乳酸菌」、お酢づくりに欠かせない「酢酸菌」、納豆を生み出す「納豆菌」です。

・酵母による発酵

酵母はアルコールをつくるときに欠かせない菌で、お酒の種類によって「ビール酵母」「ワイン酵母」「清酒酵母」などがあります。

また、パンが膨らむのも酵母(イースト)のはたらきによるものです。

・カビ類による発酵

ブルーチーズで知られる「青カビ」、かつお節をつくる際に使われる「カツオブシカビ」などがあります。

味噌や醤油などの発酵調味料づくりに欠かせない「麹菌」も実はカビの一種です。

色々な精製方法

コーヒー生産国は各国の気候条件や設備などにより精製方法を使い分けています。

さらに最近では新しい手法も編み出されていて、各国で日々研究されています。

まず精製方法には、大きく二つの方法があります。

それが水洗式と非水洗式です。

そこから間をとったやつとか手を加えたやつが出てきます。

わたしもまだ飲んだ事がないやつもたくさんあります。

非水洗式=アン・ウォッシュド=ナチュラル

ナチュラルは収穫したコーヒーの実をそのまんま乾燥させる方法です。

主に、雨期と乾期の分かれているブラジル・エチオピア・イエメンなどで行われています。

後述するウォッシュドに比べると簡素な方法ですが、乾燥日数が多くなります。

この乾燥の過程でカビや酵母による発酵が同時進行しています。

乾燥後に実を脱殻(パーチメントという皮みたいなのを取る工程)をして、豆を取り出します。

コーヒーの実の甘みなどが種子に移り独特な香りや甘みがあるコーヒーになります。

後口はまろやかで余韻が残る、悪く言うと舌に濁りのようなものを感じる後口が特徴です。

ただし一番原始的な方法であるが故、異物が混入しやすかったり欠点豆が多く含まれるなどの問題はあります。

水洗式=ウォッシュド

ウォッシュドはコーヒーの実をパルパーという機械にかけ、皮・果肉(パルプ)などを剥いだのち、半日~1日程度水に漬けます。

時間がたつと豆についたミューシレージが水中の微生物(細菌)によって発酵・分解されます。

その後、豆を水で洗うとミューシレ―ジをキレイに洗い落とすことができます。

 

ミューシレージとは種子のまわりをコーティングしているヌルヌルとした粘着物のことです。

 

そしてミューシレージリムーバーという機械で水洗いしてミューシレージをキレイに除去した後、天日乾燥・機械での乾燥を経て、脱殻されます。

ウォッシュドは手間がかかりますが、工程の中である程度まだ塾していない実や熟し過ぎた実などを取り除くことができます。

水を使うので水に浮くフローターと言われる比重の軽い実や木などの異物・逆に水に沈む石ころなども取り除かれます。

早い段階で果肉やミューシレージを除去するため、全体として比較的くせのないクリアですっきりとした味になりやすいです。

ダブルフリーウォッシュド=ソーキング

ウォッシュドでできた脱殻前のパーチメントコーヒーをその後さらに一定時間キレイなお水にもう一度浸けた後、乾燥させるタイプです。

いわゆるソーキングというプロセスです。

風味に対する影響は諸説ありますが、よりクリーンになり甘さが明確になるとも言われています。

 

スマトラ式

ウォッシュドと同じ工程で皮・果肉(パルプ)などを剥いだのち、ミューシレージを除去(細菌による発酵)した後・・・

一度予備乾燥をしてから脱殻、そしてその後に本乾燥をさせるタイプです。

インドネシアで行われている独特方法です。

インドネシアは熱帯雨林気候や熱帯モンスーン気候と言われる雨がよく降る気候なので、他の地域に比べて晴れている=乾燥できる時間・時期が短いです。

ウォッシュドでだいたい1〜2週間乾燥させ脱殻しますが1~2週間晴れが続くといったことはほとんどありません。

その為予備乾燥・本乾燥をわけて乾燥させています。

スマトラ式は脱殻までわずか3日程度の乾燥です。

予備乾燥後の豆はまだ柔らかいので、脱殻時や本乾燥中に変形してしまったいびつな豆が多くなり、色も独特の深緑色になります。

また、パーチメントを剥かれた生豆の状態はまだ半乾燥状態でカビも発生しやすく カビによる発酵がすすみ独特な味と香りを生みます。

半水洗式=セミウォッシュド

ウォッシュドと同じ工程で皮・果肉(パルプ)などを剥いだのち、ミューシレージを取るため水にはつけずに・・・

ミューシレージがついたまま乾燥の工程に入るタイプです。

パルプドナチュラル

パルプドナチュラルはコーヒーの実をパルパーにかけ、皮と果肉(パルプ)を剥いだのち、ミューシレージの付着したまま乾燥工程に入るものです。

もともとミューシレ―ジのついた状態では傷みやすく、ウォッシュドではいち早くミューシレージを除去するために水につけていたわけです。

それをミューシレージがついたまま乾燥させたのがのこタイプです。

ミューシレージを残したまま乾燥させているので、ミューシレージに含まれる酵素の助けもあり、発酵がゆっくり進みます。

この発酵により独特の香りと甘みが加わり、通常のウォッシュドよりも甘味のある豆になる傾向があります。

果肉を除去した後はナチュラルと同じ工程になります。

なので、「パルプド(パルプ除去の後)」ナチュラルなんですね。

ハニープロセス

コスタリカで生み出されたプロセスです。

コーヒーの実をパルパーにかけ、皮と果肉(パルプ)を剥いだのち、水につけ置きはせずにミューシレージリムーバーにかけます。

その時水圧によって、ミューシレージの除去率を変え、ミューシレージを残したまま乾燥させるタイプです。

ミューシレージをキレイにとり除いたものはホワイトハニーやメカニカルウォッシュ・エコウォシュドと呼ばれます。

ミューシレージ残存率が50%未満くらいをイエローハニー

残存率50%以上でレッドハニー

残存率80%以上でブラックハニー

と分けて呼ばれたりしています。

ブラックハニーは完熟豆だけをしようして、それだけでも特別です。

残存率がほぼ100%でもレッドハニーとして売られているのでブラックはさらによい豆(完熟)をチョイスした上級品と言ったとこでしょう。

ただし、ブラックハニーだからレッドハニーより美味しいか・・・と言ったらそこは好みじゃないかと思います。

ちなみに中米では、ミューシレ―ジをミエル、そしてはちみつのこともミエルと呼びます。

なのでハニープロセスなんですね~。

コーヒーモンスター
商業的にもハニーの方がはちみつを連想させよく売れそう・・・と判断されたに違いありません。

パルプドアンドデミューシレージド

これはウォッシュドと同じ工程で皮・果肉(パルプ)などを剥いだのち、ミューシレージを取るため水にはつけずに・・・

ミューシレージがついたまま乾燥でもなく・・・

機械的にミューシレージを取り除くタイプです。

ハニープロセスのホワイトハニーやメカニカルウォッシュ・エコウォシュドと一緒です。

果肉・ミューシレージもなく、水につける必要もないので発酵もしません。

ですので、発酵による華やかな香りはありませんが、過発酵などのリスクも低くなります。

発酵と腐敗は背中合わせでやり過ぎてしまうと美味しくありません。

短時間で処理できるので低コストですが、ミューシレージリムーバーを買う初期投資が必要です。

カーボニック・マセレーション(炭酸ガス含浸法)

ワイン醸造の手法で特徴的なフレーバーを付加する目的で行う通常のアルコール発酵前の酵素反応処理・・・

マセラシオン・カルボニックという技法を使ったものです。

ヌーヴォーでお馴染みのボージョレで良く使われる発酵方法です。

ぶどうを潰さずにタンクに入れて、重さで下の方のぶどうが自然に潰れ発酵が始まり、二酸化炭素が生成されます。

二酸化炭素でいっぱいになったタンクの中は二酸化炭素の方が酸素より重いので、酸素がどんどん上に追いやられてぶどうは無酸素状態に近くなります。

ぶどうは無酸素に近い状態にすると果粒中の酵素が働き、発酵が促進されフルーティさが増し色素もしっかり抽出されます。

反面、タンニンは少ないフレッシュな味わいのワインが生まれます。

これをコーヒーの実で行うタイプになります。

実のままタンクに入れられたり、パルパーで果肉を除去してタンクに入れられたりするようです。

その後はミューシレージリムーバーでキレイにしたり、ミューシレージが付着したまま乾燥させたりと色々あります。

より発酵に重きをおいた精製方法になります。

アナエロビック ファーメンテーション(嫌気性発酵)

発酵酵母の中には、酸素を嫌い、酸素がないところで活動的になる酵母やバクテリアがいます。
そいつらが活発に活動し発酵すると、通常の発酵時とは違った味わいやフレーバーが生まれるのです。

酸素が嫌いな酵母を活発にするために、空気を抜いて発酵させるやり方を「嫌気性発酵」、今日のアナロビックファーメンテーションと言います。
つまり、コーヒーチェリーをタンクや容器などにつめ、空気を抜き、その状態で発酵させるやり方です。

アナエロビック・ファーメンテーションは、嫌気性発酵(酸素に触れないタイプの発酵)という意味で、言うなればカーボニック・マセレーションもアナエロビックファーメンテーションという事なんですが・・・それは置いておきまして・・

ここではアナエロビックファーメンテーションという名前の技法が確立されつつあるようでして・・それが

ハニープロセスの中で削除された良質なミューシレージを他の豆にくっつけてカーボニック・マセレーションと同じようにタンクに入れて嫌気発酵させる・・と言ったタイプです。

ミューシレージの中の酵素反応によって発生する炭酸ガスが密閉容器の中で圧力となり、パーチメントコーヒーの中に通常以上のミューシレージ成分を浸透させることが狙いです。

ミューシレージ残存率100%の豆にさらにミューシレージをつけてより価値を見出したり、違う豆の特徴を取り入れたりできるのだと思います。

マロラクティックプロセス

こちらもワインの製造工程において主に使われている発酵プロセスです。

以前はワインを樽で保管することで気温の変化などにより空気中の乳酸菌が増殖し自然にマロラクティック発酵 (MLF) が行われていたそうですが最近は品質の安定・向上の目的から意図的に乳酸菌を添付したりするそうです。

ワインに乳酸菌を加える事でワイン内にあるリンゴ酸(強い酸味がある)が乳酸(酸味弱い)と炭酸ガスに発酵し酸味が抑えられまろやかになります。

コーヒーの場合も乳酸菌を添付し発酵を促します。

コーヒーの酸味が抑えられ、さらにバターのようなまろやかな味になります。

細菌による発酵をより促進させるタイプになります。

ワイニープロセス

ナチュラルではコーヒーの実のまま1~2週間乾燥させます。

ワイニープロセスも基本ナチュラルと同じなんですが、それを湿度の高い中米でおこなっているというのがミソです。

湿度が高いとコーヒーの実の腐敗の危険性が高まります。

そこで腐敗しないよう、発酵がゆっくりとすすむようコントロールして作られるのがこのタイプです。

ナチュラルではこの乾燥の過程でカビや酵母による発酵が同時進行しているわけですが、湿度の高い環境下でおこなう事でその発酵を促進させています。

一歩間違うと腐敗してしまい発酵臭や腐敗臭といった嫌な臭いが発生し、全て台無しになってしまいます。

そこが生産者の腕の見せ所で、絶妙にコントロールされた豆はまるでワインのような風味がします。

精製後にエイジングした豆なんかもあります

エイジングコーヒーとは、「aging coffee」または「aged coffee」と表現されます。

「aging」というのは、老化や熟成という意味になります。

この言葉通り、エイジングコーヒーとは、キチンと管理された環境下で保管された熟成豆のことを言います。

コーヒー豆は乾燥しているとはいえ8%~12%程度の水分を含んでいます。

気温・湿度などしっかりと管理しなければカビが発生したり腐敗してしまいます。

エイジングする事でさらに水分が抜け焙煎もしやすくなります。

若々しいエネルギッシュな味が落ち着いたマイルドな味になります。

それがいいのか悪いのかは別の話しとしまして・・

あとは精製後のウィスキー作る樽に入れて寝かせることでウィスキーの風味を生豆に移す・・といったコーヒー豆もあります。

精製にも色々あり、そこには発酵という細菌やカビの力が大いに影響しています。

日本には発酵文化があり、昔から味噌や醤油・ぬか漬けなど身近に発酵がありました。

日本酒もありますからね!発酵では負けてられないでしょう!

コーヒーモンスター
近いうちにぬか漬けコーヒーなんてものができるかもしれません

 

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