どこに行ってもブルーマウンテンはやはり高価ですね!
わたくしが都会に行った時に見たブルマンは100ℊ5000円くらいしました。
じゃあ100ℊ500円の豆の10倍美味しいかと言えばそうでもないです。
値段が高いのには単純な理由があります。
高価だからと言って万人受けするわけではありません。
今回はブルーマウンテンについて探っていきます。
Contents
ブルーマウンテンとは
特定銘柄としてのブルーマウンテン
ジャマイカの「ブルーマウンテン地区」と言う特定の地区でとれるアラビカ種の豆の事です。
その地区はブルーマウンテン山脈の標高800~1,200mにあります。
ジャマイカ政府によってブルーマウンテン地区とそうでない地区が厳格に定められています。
そして「ブルーマウンテン」の名称は、ブルーマウンテン地区で収穫された豆にのみ使用可と定めています。
島の面積は秋田県とほぼ同じ大きさで、国土の80%が山です。
さらにブルーマウンテン地区は国土の3%くらいです。
品種としての「ブルーマウンテン」
コーヒーには色々な品種があります。
ジャマイカのコーヒーの起源は当時の総督ニコラス卿という人物が、西インド諸島のマルチニーク島からコーヒーノキを持ち込み、キングストンの丘陵地帯に植えたのが起源だそうです。
いわゆるティピカ種の豆で、ティピカ種はアラビカの原種といわれる最も古い品種です。
おそらくそのティピカ種の突然変異でできた新しい品種があり、その品種に「ブルーマウンテン」と名付けたようです。
調べたり人に聞いてみたりしたんですが、いまいち品種のブルーマウンテンの情報が少なく、味などの特徴はわかりませんでした。
なんせ現在「ブルーマウンテン」という名称は厳しく管理されていてブランドとなっていますので、非常にややこしいが故に使われていないのかな・・と思います。
現にケニアなどで栽培されているようですが、ブルーマウンテンとは名乗れませんのでケニアブルーみたいな感じで売っているのをネットで見た事があります。
ですがケニアでは独自の専門的な研究機関を世界に先駆けて創設していて、ブルボン種を基盤に「SL-28」などケニアを代表する品種を多数開発しています。
特に「ブルーマウンテン」に頼る必要もないですし、逆効果かもしれません。
ブルーマウンテン地区以外の豆
ジャマイカではブルーマウンテン地区以外でも豆の栽培が行われています。
ブルーマウンテン地区以外の標高1,000m~1,200mの地域にはハイマウンテン地区があります。
そこで取れた豆が「ハイマウンテン」と呼ばれます。
またそれ以外の場所で取れた豆を「プライムウォッシュ」と呼びます。
同じ国の中にあって、さぼどブルーマウンテン地区と栽培環境は変わりませんが、「ブルーマウンテン」と明確に区別されています。
なぜ高価なのか
価格は何であれ需要と供給のバランスで決まります。
単純にブルーマウンテンは高くても買う人がいるから高いのです。
「取れる量が限られている=供給」に限界があり、それ以上に「買う人=需要」があるので高くなります。
ちなみにここでの価格は生豆の段階での価格です。
店頭に並ぶブルーマウンテンが高価なのは生豆の段階で仕入価格が高いからになります。
ちなみにブルーマウンテンの7~8割くらいは日本に輸出されています。
価格に似合わない豆・・とか言われたりしますがブルーマウンテンの価格がこうも高いのは日本が影響しています。
ブランド化に成功したから
やはり明確にブランド化されているからだと思います。
世界でも初めてブランド化に成功した豆だと思います。
ですがブランド力があるのは日本だけです。
今では根拠もなく、嘘だったと知られていますが、当時日本では「英国王室御用達」のコーヒーとして世に送り出され
「ブルーマウンテン」=「王室でも飲まれている高級なコーヒー」として大ヒットしました。
さらにブルーマウンテンは木樽に入って輸入されます。
樽に使われる木が内外の湿気を吸収・放出するため内部の変化が少なく、輸送時の温度の変化を緩和してくれるメリットがあります。
さらに高級感が増しますね!
わたくし何て見事にやられまして樽をオークションで買いました・・・!
こんなの↓も持っています。高さ約13cmでかわいいです。ペン立てにしています!
日本人好みの味だから
踊らされたかのように書いてしまいましたが、その味も日本人好みであったことがヒットの要因でもあります。
ブルーマウンテンは先述したティピカ種という品種の豆で非常に繊細な味です。
酸味が少しありますがバランスがよく、特に香りがたつ豆だと思います。
イメージ良し・味良し・香り良しで今でも贈り物などにおすすめできる日本人好みの豆です。
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供給が減ったから
全盛期に比べ収穫量は五分の一くらいに減ってしまっています。
2014年頃にはブルーマウンテンが店頭から消えてなくなった時期があります。
今ではお目にかかる事も増えてきましたが、その分価格が高くなってしまいました。
ハリケーンや病気の蔓延
ジャマイカは大西洋のハリケーンベルトに位置していることから、大規模なハリケーン、熱帯性暴風雨による洪水、土砂災害が多く発生しています。
日本でも沖縄県などで一部コーヒーが栽培されていますが、台風被害に遭い取れる量は極わずかです。
さらに強い伝染力をもつ「さび病」や、コーヒーの実に入り込んで卵を産み、ふ化した幼虫が種子(コーヒー豆)を食べてしまうコーヒーベリーボーラー(CBB)などの病虫害の被害が追い討ちをかけ収穫量は激減しました。
生産者自体も減っている
ハリケーンなどの被害にあった農園はまた一からのスタートとなってしまいます。
荒れた土地をキレイにし、また種から育てるわけですが
種から植えたコーヒーが安定的に実をつけるには3~5年ほどかかってしまいます。
その間の収入の確保の難しさや、またいつくるとわからないハリケーンのリスクなどから生産を離れてしまう人もいました。
また、そこに日本の景気も影響していると思います。
バブルが崩壊し不景気となった今、コーヒーにそこまでお金を出せる人も少なくなりました。
輸出先のほとんどが日本であったため、買い手が少なくなり「投資しても回収できない」=「儲からない」となってしまえば生産者も減ってしまうのは至極当然だと思います。
「勝ち豆」飲んでみて下さい!
最近知ったんですが2019年に日本のジャマイカコーヒー輸入協議会は、1月9日を「ジャマイカ ブルーマウンテンコーヒーの日」として制定しています。
たびたび襲ってくるハリケーンなどの自然災害と収穫後の厳しい品質検査を乗り越えて、素晴らしい風味を持つ豆として出荷されるブルーマウンテン。
ジャマイカコーヒー輸入協議会は、そのたくましい姿を「試練に打ち勝った豆=勝ち豆」と称えて
1月9日を「大切な人の勝ちを願ってブルーマウンテンコーヒーを贈る日」にしよう!と制定しました。
1月9日は日本に向けて現地のキングストン港から初めて出航された日にちなんでいるそうです。
1967年のその日以来、日本はブルーマウンテンの最大需要国としてあり続けているのです。
さらに詳しくはジャマイカコーヒー輸入協議会HPへどうぞ!
●BASE CAMP.An という小さなコーヒー屋さんです
●コーヒーモンスターとしてブログ・ネットショップを運営
●その他に洋服・スニーカー・zippo・家具なども販売
●J.C.Q.A認定 コーヒーインストラクター1級・3級講師●IIAC認定エスプレッソイタリアーノテイスターです。
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