こんな暑い日は私達コーヒー好きは、アイスコーヒーを飲んで暑さを癒すものです。
どこのカフェ、レストラン、自動販売機、スーパーで販売されている
リッキッドアイスコーヒー・・・家庭でも当たり前に飲んでいますが
これは日本人特有の文化だってご存知でしたでしょうか?
今回はアイスコーヒーのあれこれについて書いていきます。
アイスコーヒーは日本発祥?
昔は海外に旅行に行って『アイスコーヒーを下さい』と注文をすると
変な顔をされ『そんな物はありません』と言われていたそうです。
今でこそマクドナルドやスターバックスなどの世界的チェーン店が広めたおかげ?で
色々な国でもアイスコーヒーが飲めますが、2000年位まではほぼ無かった様です。
そもそもアイスコーヒーは日本が発祥の地だと言われる説があります。
1891年(明治24年)文筆家の石井研堂が『明治事物起源』の中で東京神田の氷屋で「氷コーヒー」と言うメニューがあると紹介しています。
やっぱレイコーでしょ
その後大正時代に入ると「冷やしコーヒー」と呼ばれ一般的喫茶店等で普及して行きました。
関西の方ではその名残りなのでしょう、いまだにアイスコーヒーの事を冷コー(レイコー)と呼ぶ人も多いです。
では海外ではアイスコーヒーが無かったのでしょうか?
1840年フランス植民地の北アフリカ(アルジェリアのマゼラン)で
現地の人がホットコーヒーに水を入れ冷まして飲んでいる人が多かったのを見て
フランス人が始めた様ですがパリではあまり流行らなかった様です。
アメリカでは夏場にコーヒー消費量が落ちる為、1914年米コーヒー協会のキャンペーンで
初めて水出しコーヒーの広告が出た様ですがこれもあまり流行らなかった様です。
ダッチコーヒー
オランダにはダッチ式コーヒー(水出しコーヒー)があったので流行っていたはず・・・
と思うのですが水出しコーヒーの原型はインドネシアで
苦味と独特な味のカネフォラ種の豆を飲みやすくする為試行錯誤した結果
木の枝にコーヒーの入った袋を吊し、水をかけて抽出してみたり
壺の中にコーヒーと水を入れて濾して飲んでみたりしたのが始まりだそうです。
現在の形になったのは京都の老舗カフェの「はなふさ」のマスターがそのインドネシアの
コーヒーの淹れ方を再現すべく、京都大学の学生に意見を仰ぎ、医療器具関係の会社に作成をお願いして誕生したそうです。
海外のアイスコーヒー事情
そもそも海外ではコーヒーはホットで飲む物!と言う感覚が多く、あまり一般的では無かったのでしょう。
現在ではエスプレッソを使ったアイスラテやカフェフラペチーノなど
色々なコーヒーを冷たくして飲むアレンジコーヒーも多くなった事もあり
ストレートのアイスコーヒーも抵抗がなくなったのでしょうか?
海外でも飲まれ初めています。
ちなみに海外で「アイスコーヒー」と注文するとホットコーヒーの氷入りが出て来たり・・・
シロップミルクたっぷりの甘いコーヒーが出てくる様です。
注文はコールドブリュー(cold brew) が一般的で、日本で言うブラックのアイスコーヒーが出てくるみたいです。
コーヒーゼリーも日本発祥?
もう一つ夏のデザートとして人気のあるコーヒーゼリーこれも日本発祥と言う説があります。
1914年に読売新聞に冷菓としてレシピが紹介され、
1963年長野県軽井沢のミカドコーヒーで『食べるコーヒー』として販売されたのが有名です。
その後多くの食品メーカーから販売され一般に定着したそうです。
でも、イングランドの郷土料理的な扱いでアメリカではあまり人気のあるメニューでは無かった様です。
2021年現在でもアメリカではコーヒーゼリーを見かける事はあまりない様です。
美味しいのに不思議だなと思うのですが、海外ではコーヒーゼリーの存在を知らず
日本に来て初めて口にする人が多いそうです。
世界的にはすごくマイナーなデザートの様です。
あの大手スターバックスにあるコーヒーゼリーフラペチーノも日本から販売を始めたそうです。
コーヒー文化も世界で変わりますね。
現在では日本にいる海外の方も普通にアイスコーヒーやコーヒーゼリーを注文されています。
徐々に浸透しているのかな?と思い嬉しくなります。
- 営業→店舗運営→営業とコーヒー一筋30年
- BASE CAMP.Anのオーナー 兼 営業部長
- 主にコーヒー卸売・営業&YOUTUBE撮影・編集担当
- 焙煎もします。
- コーヒーインストラクター2級