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営業と接客の違いとは?個人営業・法人営業を経験して気づいた「向いている仕事」

営業と接客は似ているようで、実は求められる力が少し違います。

私は新卒でカーディーラーへ営業職として入社し、その後は海産物を扱う会社で法人営業を経験しました。そして現在はコーヒー屋として接客業に携わっています。

一見すると「営業から接客へ転職した人」のように見えるかもしれませんが、実際に経験して気づいたのは、営業が向いていなかったのではなく、自分は接客の方が向いていたということでした。

今回は、個人営業・法人営業・接客業を経験した私が感じた「営業と接客の違い」をお話しします。

個人営業と法人営業

カーディーラーでの個人営業

大学卒業後、私はカーディーラーへ営業職として入社しました。

新人賞をいただいたこともあり、営業成績は比較的良い方だったと思います。

特に得意だったのは、ショールームへ来店されたお客様への対応でした。

車の説明をしたり、お客様の希望を聞いたり、ご購入後も点検や車検、オイル交換などで長くお付き合いをさせていただきました。

3年目には自分のお客様だけでショールームの席が埋まり、席を移動しながら接客することもありました。

今思えば、とても充実した毎日でした。

ディーラーでも営業らしい仕事はたくさんありました

「ディーラーは接客に近い」と書きましたが、もちろん営業らしい仕事も毎日のようにありました。

新規のお客様を探すため、一軒一軒インターホンを押してチラシを配ったり、古い車が停まっている家を見つけては、

「お乗り換えはいかがですか?」

「今なら査定も頑張ります!」

と声を掛けることもありました。

しかし、正直に言うと、この仕事はあまり得意ではありませんでした。

「突然訪ねて迷惑じゃないかな。」

「忙しいところに来てしまったかな。」

そんなことばかり考えてしまい、自分から売り込みに行くことに抵抗があったのです。

一方で、ショールームへ来店されたお客様と話すことは全く苦になりませんでした。

商品の説明をしたり、雑談をしたり、お客様の悩みを聞いたり。

同じ営業職でも、私は「外へ売りに行く営業」より、「来店されたお客様と向き合う接客」の方が好きだったのです。


担当を引き継いだお客様との関係づくり

カーディーラー時代、一番苦労したのは退職する先輩からお客様を引き継いだ時でした。

引き継いだお客様の中には、前任の担当と関係が悪くなってしまった方も少なくありません。

ご挨拶に伺うと、

「もう来るな!」

「お前のところでは買わない。」

と厳しい言葉をいただくこともありました。

飛び込み営業なら、その場で断られても二度と会わないこともあります。

しかし担当営業は違います。

担当になれば、点検・車検・保険のご案内など、何度も訪問しなければなりません。

営業一人ひとりには顧客カードがあり、訪問内容を記録して店長へ提出する決まりもありました。

担当するお客様が増えれば、それだけ点検・車検・保険の目標も増えていきます。

結果が出なければ当然怒られます。

それでも私は何度も足を運びました。

最初は冷たかったお客様も、何度も顔を出しているうちに少しずつ打ち解けてくださるようになりました。

当時、私には一つだけ気持ちを楽にしてくれる考え方がありました。

「怒らせたのは自分じゃない。」

もちろん、お客様が怒っている事実は変わりません。

ですが、その怒りの原因は前任の担当との出来事です。

そう考えることで必要以上に落ち込まず、

「前任とは違います。私はちゃんと対応します。」

という気持ちで接することができました。

その積み重ねが信頼につながり、再びお付き合いしていただけるようになったお客様も少なくありませんでした。

この経験から、信頼は一度で築けるものではなく、何度も会い、誠実に向き合うことで少しずつ生まれるものだと学びました。


法人営業を経験して気づいたこと

その後、公務員を目指して退職しました。

結果は残念ながら不合格。

29歳で海産物を扱う会社へ転職し、法人営業を担当することになります。

そこで初めて、「営業ってこういう仕事なんだ」と感じました。

展示会へ参加し、飛び込み営業をし、電話をかけ、商談を作る。

相手は企業なので、価格・利益・数量・納期などを総合的に比較されます。

もちろん信頼関係も重要ですが、私がいた業界では価格競争を強く感じる場面が多くありました。

さらに私が担当になった頃は、ちょうど値上げをお願いしなければならないタイミングでした。

つまり、ご挨拶へ伺うと同時に、

「申し訳ありませんが、今回から価格を改定させていただきます。」

という話もしなければならなかったのです。

最初は前任の担当者も一緒に同行してくれましたが、まだ私との信頼関係はありません。

そのため、

「それなら他社に切り替えます。」

と言われることもありました。

まだ何も実績を残していないのに、自分が担当になった途端に取引がなくなる。

そんな悔しさや無力感を何度も味わいました。

営業は商品を売るだけではなく、会社の利益を守るために値上げをお願いすることも仕事です。

この経験を通して、法人営業の難しさを身をもって知りました。


営業が苦手だった理由

今なら理由がわかります。

私は相手の気持ちを考えすぎるタイプでした。

「迷惑じゃないかな。」

「断られたら申し訳ないな。」

「今は忙しいかもしれない。」

そんなことばかり考えてしまい、自分から積極的に売り込むことが苦手だったのです。

営業では相手の気持ちを理解することも大切ですが、それ以上に断られても気持ちを切り替え、次の提案へ進める強さも必要です。

私は相手を気遣いすぎる性格だったため、その営業スタイルとは少し相性が合いませんでした。


接客業は私に合っていた

ある日、営業先の小さなお店へ納品に行った時のことです。

商品棚に商品を並べている時

商品を買ってくださったお客様から、

「これ美味しくて、いつも買っているのよ。」

と声を掛けていただきました。

その瞬間、

「やっぱり私は、お客様の笑顔が見える仕事が好きなんだ。」

と改めて感じました。

接客では、お客様の反応を直接見ることができます。

「ありがとう。」

「また来るね。」

そんな一言が何より嬉しかったのです。


営業と接客の違い

項目 営業 接客
お客様 自分で探す 来店されたお客様
主な役割 提案・新規開拓 説明・案内
働く場所 外回りが多い 店舗が中心
求められる力 行動力・提案力 傾聴力・共感力
やりがい 契約を獲得すること お客様に喜んでもらうこと

もちろん例外はあります。

ただ、私自身が経験して感じたのは、営業と接客では求められる強みが少し違うということでした。


よくある質問(FAQ)

Q. 営業と接客の一番の違いは何ですか?

営業は新しいお客様へ商品やサービスを提案し、契約につなげる仕事です。一方、接客は来店されたお客様へ商品やサービスを案内し、満足していただくことを目的としています。

Q. 個人営業と法人営業では何が違いますか?

個人営業では人柄や信頼関係が重視されることが多く、法人営業では価格・品質・納期・提案内容などを総合的に判断される場面が多くなる印象があります。

Q. 営業に向いている人の特徴は?

積極的に行動できる人や、断られても気持ちを切り替えられる人、課題を見つけて提案することが好きな人は営業に向いている傾向があります。

Q. 接客に向いている人の特徴は?

人と話すことが好きで、相手の立場に立って考えられる人、お客様との信頼関係を築くことにやりがいを感じる人は接客業に向いています。

Q. 営業と接客はどちらが大変ですか?

どちらも大変さはありますが、営業は新規開拓や売上目標、接客はお客様対応や店舗運営など、それぞれ異なる苦労があります。


まとめ

私は30歳近くになってようやく、自分は営業ではなく接客が向いていると気づきました。

そのことに気づけたのは、個人営業も法人営業も経験したからです。

遠回りだったかもしれません。

公務員試験に挑戦した2年間も、今では決して無駄ではなかったと思っています。

そして、カーディーラー時代に学んだ「信頼は一日では築けない」ということは、コーヒー屋になった今でも変わりません。

何度も足を運んでくださる常連さんとの関係づくりも、あの頃にお客様と向き合い続けた経験があったからこそだと感じています。

もし今、「今の仕事が合わない」と悩んでいる方がいるなら、自分に能力がないと決めつける必要はありません。

もしかすると、仕事との相性が違うだけなのかもしれません。

私にとっての天職は、営業ではなく、お客様と直接関われる接客業でした。

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