店頭に立っているとドリッパーをお探しのお客様の
多くが悩んでおられます。


何が違うのか見ていきましょう!
穴の違いで落ちるスピードが違います
カリタは小さな三つ穴
カリタのドリッパーは縦一列に小さい穴が三つあいています。
三つあいていますがそれぞれの穴が小さいのでお湯はゆっくり落ちます。
なのでお湯の注ぐ量が多いとペーパー内に湯だまりができてしまいます。
私はよく「お湯の中をコーヒーが泳ぐ」と表現しているんですが
お湯にコーヒー豆が浮いてしまって流れてしまう状態を指します。
湯だまりができて、コーヒーがお湯の中で動き回ると、
浸透圧が弱まりしっかりとコーヒーの粉から旨みを引き出す事ができません。
ペーパー内にお湯がどんどんたまっていく場合は
「お湯を注ぐ量」つまりは「お湯を注ぐスピード」が速いと言えます。
わたしは勝手に湯だまりができるとお湯を注ぐのが速い事の目安です、と言っています。
もっとゆっくり、お湯を細くそそぐ事でペーパー内の湯量を調節します。
そうすることである程度成分を引き出したした抽出が可能です。
ただし、上から見ると楕円形ですので
お湯を注ぐ時は器具に沿って楕円形に注ぐ必要があります。
特に1杯分だけを淹れる時はお湯の注ぎ方が難しく、1杯用としては使いにくいです。
ハリオは大きな一つ穴
ハリオの「V60ドリッパー」は大きな穴が一つあいています。
大きな穴なのでお湯はスピーディーに落ちます。
なので早くお湯をそそげば、短時間で抽出が可能ですし
ゆっくりお湯をそそげば長時間の抽出も可能です。
つまり作れるコーヒーの味の幅が広いと言えます。
しかし、細くお湯を注ぐのが苦手な方ですと抽出がすぐに終わってしまって
軽いテイストのコーヒーとなってしまいます。

結構な人がそのままお湯を注いでいると思うんですが、注ぎ口がとても大きいので”ドバッ”っとお湯が出てしまいます。
すると短時間で抽出することになってしまいますのでお店で飲むより
おいしくないコクがない・・・と感じてしまうかもしれません。
ですので注ぐスピードが大切になってきます。
とは言え中心部にお湯を注ぐ意識をしていただければしっかりと
味を引き出せます。
超初心者は三つ穴、少し慣れたら一つ穴
カリタの三つ穴の場合なら落ちる速度はある程度制限されます。
仮にお湯を注ぐのが速かったとしてもハリオのV60ドリッパーよりは安定しやすいと思います。
なのでカリタのロトは超初心者向け
少し慣れてきて抽出のコントロールができるようになってきたら
ハリオのV60と使い分けてみるのもおもしろいと思います。
あとはハリオのV60の方が円錐形である為
中心部のかさが深いので少ないコーヒーを抽出する時も蒸らし段階の豆の膨らみを実感しやすく
ドリッパーの形も上から見れば円なので、中心部にお湯を注ぎやすいです。
お湯はやかんからそのまま注ぐ!と言う人にはカリタ
ドリップポット持ってるよ!と言う人はハリオのV60がおもしろいかもしれません。
三つ穴だけど円形のウェーブドリッパー
これでは少しカリタさんの悪口になってしますので、カリタのウェーブドリッパーも紹介します。
今まで紹介してきたドリッパーは、蒸らしを行う際にガスの通り抜ける道=リブと言われるスジがドリッパーについています。
各メーカー色々なリブの形をしており、そこに各メーカーの特徴と思惑が表れています。
ですがこのウェーブドリッパーにはリブがついていません。その代わりにリブの役目をはたすのがペーパーフィルターになります。
ウェーブフィルターと言われるこのフィルターがドリッパーとペーパーの間に隙間を作り、ガスの抜け道を確保してくれます。
この形のペーパーは昔から業務用のコーヒーメーカーで使われていた形でとても理にかなっていると私は思います。
カリタのロトとは違い上から見ると丸い形をしており、お湯も注ぎやすいです。
穴はカリタの三つ穴を継承しており、穴が円の中に三角形になるよう均等に配置されています。三つ穴のいいとこと円錐形のいいとこを合わせたようなイメージです。
ただしプラスチック製のお手頃価格タイプがなく、初めてドリッパーを購入する・・・という人には少し手が出にくいです。
追記
最近はロトをおすすめする機会が減りました。
もちろんロトで美味しいコーヒーは十分に淹れられますし、
今でも現役で使われている優れた器具です。
ただ、コーヒー器具は時代とともに進化しています。
例えば、カリタ ウェーブは抽出の安定性をさらに高める工夫がされていますし、
ハリオV60は注ぎ方によって味を細かく調整できる自由度があります。
どちらもロトにはない魅力を持っています。
また、コーヒー業界そのものも変化しました。
昔は深煎り中心でしたが、現在は浅煎りやスペシャルティコーヒーが普及し、
豆本来の香りや個性を楽しむ人が増えています。
そうした豆の特徴を引き出すという点では、後発のドリッパーに分があると感じます。
だからといってロトが悪いわけではありません。
むしろ長く愛されてきた名器です。
ただ、もし今から新しくドリッパーを選ぶなら、
私はウェーブやV60を先に紹介するでしょう。
長年コーヒーを淹れてきた中で、私自身のおすすめも時代とともに
少しずつ変わってきたのです。


- ▶︎BASE CAMP.An という小さなコーヒー屋さんです
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